我が国は世界では最も早い速度で高齢化が進んでおり、平均寿命は確かに延びていますが、この平均寿命の延びに健康寿命、すなわち、自立度を保てる寿命が追いついていないということが重大な問題となっています。
健康寿命とは介護を受けずに自立した生活を送れる寿命のことをいいます。男性で72.68歳、女性は75.38歳です。
一方、平均寿命は、男性が81.41歳、女性が87.45歳という数字が出ています。
つまり、計算上は寝たきり、もしくはそれに近い状態、つまり要介護の状態で、この差の10年前後を過ごさないといけなくなる方が多くいらっしゃるということになります。
生涯変わらず好きなものを食べれること健康で明るい人生をお口の健康を通して過ごしていただくことこれが当院の基本理念です。
われわれ歯科医師の責務は、多くの歯を残し、しっかりと口から食べることを通して健康寿命を延ばすことにほかなりません。百獣の王ライオンでも巨大な象でも、牙や歯を失うと生きていくことができません。
厚生労働省が行なった歯科疾患実態調査によると、40歳代で平均1本、50代から60代で3~4本、65歳以上では平均で8本の歯を失うというデータが出ています。これは小学校1年生ほどの咀嚼能力に退行してしまうとえます。
しかし、私たち人間は、歯科医療を通して歯の健康を保ち、無くなった歯には補綴を行い、より明るい人間らしい人生を送れるのです。
私は、歯科医療は"食べる”、"話す”などと正に「日々の生活を支える生活の医療」と考えています。
そして、この歯科医療は、すべての方が分け隔てなく享受することができなくてはなりません。医療に格差があってはならないのです。これを実現していくためには、われわれ歯科医師が中心となり、患者さまのお口を通して健康増進に努めていくことが不可欠であると考えています。
お子さまがすすんで歯医者に
通えるように子どもの歯科治療は恐怖心を与えないことです。
初めはほんの少しでも出来ればほめてあげましょう。
子どもが生まれて健やかに成長していく姿は、お父さんやお母さんにとってこの上ない喜びだと思います。できるなら歯のトラプルなんて避けたいものです。しかし、そのためにはお母さん方の力をお借りするしかありません。その手助けを当院はしていきます。
いつまでも元気でいられる助けとなるように
高齢になると歯を失ったり、歯周病の進行で噛めなくなる方も増えてきます。長年かけて少しずっ噛めなくなってしまうと無意識に噛めていないことに慣れてしまい、それにより口腔機能が低下し、気づいたときには全身にも衰えが出てきてしまうリスクがあります。歯の衰えがすぐに命には関わらないかもしれませんが、寿命が延びている中で健康寿命を長く保つにはしっかり暗めるようにすることが大事なのです。
悪くならないためのケアを少々の不具合をそのままにする状況を当たり前のように感じたり、悪くなってから治せばいいと思ってしまうかもしれませんが、自分の歯が健康な状態であることが本来の姿であり、最も噛みやすいお口だと言えます。自分の歯でしっかりと噛める状況を維持するためにメインテナンスは欠かせません。また定期的にメインテナンスをすることは予防および早期発見につながり、最小限の治療で済むようになるため、来院回数や医療費を減らすこともできます。