口呼吸の危険性
みなさん、こんにちは。
西尾歯科クリニックは、ホームページのリニューアルを機に、スタッフブログの開設をいたしました。
これからはこちらを通してお役立ち情報を発信していけたらと思っています。
さて、今日は口呼吸の危険性についてお話をして行こうと思います。
近年マスクの使用で圧倒的に多くなっている口呼吸。
皆さんもマスクの中で呼吸がしづらいということで、ついつい鼻呼吸ではなく、口から息を吸っているなんていう経験がありませんか。
それもそのはずです。
通常鼻から呼吸をすると、鼻毛や粘膜などのフィルターを通り、ウィルスや細菌、塵や花粉などが取り除かれ、加湿された状態で肺の中に空気が入ってきます。
これが口呼吸になると、鼻のフィルターを通さずに、そのままの空気が肺の中に入ってきてしまいます。
鼻から息を吸うと抵抗があり、呼吸もしづらい。それは鼻腔のフィルターが機能しているという証拠です。
本来の呼吸は鼻呼吸です。
口呼吸の方が、ウィルスや細菌などがダイレクトに体の中に入ってきてしまい、鼻炎や風邪、インフルエンザなどの病気にかかりやすくなってしまいます。
またコロナ渦で人と会わず会話することが減少するので、口を動かす機会も減り口周りの筋肉が衰えてしまったり、人目を意識した表情を作ることもなくなるため、表情筋や舌の筋肉、口周りの筋肉が衰えてしまい、マスクで口元が見えないために、どうしても緩みがちになってしまいます。
さらに口呼吸が、歯並びが悪くなる歯列不正を引き起こす原因であることもわかっています。
歯並びが確定する子供にとって影響が大きく、歯列不正を引き起こすには複数の理由があると考えられていますが、
まず考えられることは、口で呼吸をすることによって舌の位置が正しい位置からずれてしまうことが挙げられます。
無意識の状態で、舌の位置が本来の位置よりも低くなってしまったり前に出てしまったり、口を開けたまま呼吸をすることで舌の位置がずれてしまいます。
その結果、上の顎が狭くなってしまうことで下の顎が後方へずれてしまう状態の上顎前突や出っ歯、下の顎が前へ突き出してしまう反対咬合(受け口)などを引き起こす原因となってしまいます。
また、口呼吸によって舌の位置にくせが付いてしまうと、正しい発音ができなくなってしまったり、食べ物を上手に飲み込めなくなったりしてしまいます。
口呼吸のままにしていると、歯並びも悪くなっていき成長不全を引き起こします。低年齢の方は、まず癖を治すことが一番大切です。
では口呼吸をやめるためにはどのようなことを行えば良いのでしょうか?
口を閉じて過ごすように意識する
そして日々の意識から!口呼吸になっていたら鼻呼吸で過ごすように少しずつ心がけていきましょう。
鼻うがいを併用することも効果的です。
あいうべ体操を行う
あいうべ体操は口周りの筋肉を意識しながら大きく「あいうべ」と5秒程時間をかけて発音していきます。
このとき「べ」の発音をする時には舌を大きく出すことが大切です。
声は出さなくてもいいですが、出した方が筋肉が鍛えられます。入浴時に行うと乾燥しないのでおすすめです。
また、当院では 低年齢の子供の矯正治療には癖を治すためのトレーニングを行っています。
トレーニングでは治らない歯ならびの歪みがある場合はマウスピースによる矯正治療も行なっております。
「お口を閉じなさい」と言っても中々癖が治らない。
もしかしたら口が閉じれないほどの出っ歯になっているのかもしれません。
また、花粉症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などの鼻の病気により鼻がつまり「鼻呼吸」がしづらいために口呼吸になってしまうケースがあります。
10歳までに拡大床で歯列拡大をすることで鼻腔が広がり改善するケースもあります。
耳鼻科への紹介が必要なケースもあります。
コロナ禍の影響で出てしまった口元の歪み、大人も子供もほっておくと良くない影響が出てしまうことがお分かりいただけるかと思います。
もし気になることがある方は、私たちに一度ご相談ください。