「いずれ生え替わるから」は禁物!

みなさん、こんにちは。

だんだんと春めいたかんじがしてくる今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。

春といえば新入生を迎えるお子さんや、新しく幼稚園、保育園に通われる方も多いでしょう。

今日はそんなお母さん、お父さんに宛てたお子さんの口腔ケアについて書いていきたいと思います。

お子さんの乳歯が生え始めると、多くの親御さんは「いずれ生え替わるから大丈夫」と考えがちです。この考え方には、乳歯が将来的に永久歯に生え替わることを重視する自然な感覚がある一方、歯の健康に対する認識が不足している場合もあります。しかし、乳歯の健康を疎かにしてしまうことは、将来の永久歯に大きな影響を与える可能性があり、さらにはお子さんの口腔機能にも悪影響を及ぼすことがあります。

「いずれ生え替わるから大丈夫」という認識に潜むリスク

多くの親御さんが乳歯を軽視してしまう背景には、「永久歯に生え替わるから問題ない」という認識があるとされています。この認識は、乳歯が生え変わることを前提にしており、そのため一時的なものとして乳歯のケアを後回しにすることが多いのです。しかし、実際には乳歯の健康が将来に与える影響は非常に大きいのです。

近年の研究では、乳歯の健康が永久歯に与える影響について多くのエビデンスが示されています。例えば、乳歯の虫歯や歯並びの問題が、永久歯の発育に影響を及ぼし、矯正治療が必要になるリスクを高めることが明らかになっています。乳歯の虫歯が進行してしまうと、永久歯の生える位置が悪くなったり、永久歯の歯並びに問題が生じる可能性が高くなることが報告されています(日本小児歯科学会 2020年)。

乳歯が将来の口腔機能に与える影響

さらに、乳歯が健康でないと、お子さんの口腔機能にも影響を及ぼすことがあります。乳歯が虫歯にかかっていると、食べ物を噛む力が弱まり、発音に問題が出ることがあります。噛む力が低下することで、顎の成長にも悪影響を与え、将来的に顎関節に問題が生じる可能性もあります。乳歯が失われることで顎の発育が阻害され、結果として顔つきや顎の形に影響が出ることもあります。

また、乳歯が虫歯で欠けてしまうと、お子さんが食べ物を十分に噛めなくなり、その結果、消化不良を引き起こすこともあります。これにより、栄養の摂取が不十分になり、成長にも影響を与える恐れがあります。特に食事の初期段階で重要な役割を果たす乳歯の健康を守ることは、将来的な健康にも大きく寄与します。

乳歯の役割と重要性

乳歯は、永久歯に生え替わるまでお口の中で重要な役割を果たします。単に食べ物を噛むためだけでなく、発音や顔の発達にも影響を与えるのです。乳歯はまた、顎の成長をサポートし、永久歯が正しい位置に生えるための「道しるべ」としての役割も担っています。乳歯の健康が損なわれると、永久歯の生え方や歯並びに問題が生じることがあります。

さらに、乳歯が早期に失われると、隣の歯が移動してしまうことがあり、永久歯のスペースが狭くなってしまう可能性もあります。こうした問題は、後々矯正治療が必要になる原因となることがあるため、乳歯の段階から注意が必要です。

早期の歯科受診が大切な理由

  1. 虫歯の早期発見と予防
     乳歯はエナメル質が薄いため、虫歯が進行しやすいです。特に甘いものを頻繁に食べるお子さんの場合、虫歯になるリスクが高くなります。早期に虫歯を発見し、治療することで、永久歯への影響を最小限に抑えることができます。乳歯の虫歯治療を放置すると、痛みが強くなったり、歯を抜かなくてはならなくなったりすることがあります。定期的な歯科検診を受けることで、虫歯を早期に発見し、痛みや治療費の負担を軽減できます。
  2. 歯並びや噛み合わせの問題の早期発見
     乳歯が生えたばかりの頃は、歯並びや噛み合わせが正常かどうかをチェックする絶好のタイミングです。歯の生え方や噛み合わせが悪いと、顎の発達や食べ物を噛む力に問題を引き起こすことがあります。また、早期に問題を発見し、適切な時期に矯正治療を始めることで、永久歯に悪影響を与えることを防ぐことができます。歯科医院では、専門的な検査を通じて将来の歯並びの問題を予測することができます。
  3. 口腔内の習慣の確認と改善
     お子さんには、指しゃぶりや口呼吸などの習慣があることがあります。これらの習慣は、歯並びや顎の成長に悪影響を与えることがあります。指しゃぶりや口呼吸を放置すると、歯の位置がずれたり、顎の成長に偏りが出たりすることがあります。歯科医院では、こうした習慣に対してのアドバイスや改善方法を提供してくれるため、早期に相談することが大切です。
  4. お子さんの口の中の健康を保つためのアドバイス
     お子さんが成長する過程で、歯の生え変わりや食習慣が変化します。定期的な歯科検診を受けることで、どんな食べ物が歯に良いのか、どんな磨き方が適切なのか、日常的な口腔ケアに関するアドバイスをもらうことができます。特に、おやつやジュースの取り方が歯の健康に与える影響について、歯科医から具体的な指導を受けることが可能です。

乳歯のケアを怠らないために

お子さんが自分で歯磨きをする年齢になる前でも、親が一緒に歯磨きをサポートして、正しい歯磨き方法を教えてあげましょう。最初は歯ブラシを持たせるだけでも、慣れてきたら徐々に磨き方を指導していきます。また、お子さんが好きな甘いお菓子やジュースを控えめにすることも、虫歯予防には非常に効果的です。食後には必ず歯を磨く習慣を身につけさせることが、健康な歯を育てるための基本です。

最後に

「いずれ生え替わるから大丈夫」と考えるのは、実は将来のお子さんの健康に大きな影響を与えてしまうことがあります。乳歯の段階からしっかりとケアを行うことで、虫歯や歯並びの問題を予防し、永久歯に悪影響を及ぼさないようにできます。また、歯科検診を定期的に受けることで、お子さんの歯の健康を守り、将来的な歯科治療の負担を軽減することができます。

お子さんの健康な口元を守るためには、早期の歯科受診と日々のケアが欠かせません。ぜひ、定期的な歯科検診を受けて、お子さんの将来のお口の健康を守りましょう。私たちの歯科医院は、安心して通っていただけるように、お子さん一人ひとりに合わせた丁寧な対応を心掛けています。お子さんの歯の健康について、何か気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

クリニック情報

PAGE TOP