歯周病とはどんな病気?
みなさん、こんにちは。
最近めっきり寒くなりましたね。冬至も過ぎましたが、まだまだ冬はこれからという感じです。
さて、今日は最近テレビでも毎日聞くであろう歯周病について書いていきます。
30歳以上のおよそ80%が罹患していると言われている歯周病。これはどういった病気なんでしょうか?
歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐきや、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。
歯周病には歯ぐきが原因の場合と、歯が原因の場合の2種類の原因があります。
歯ぐきが原因の歯周病
歯と歯肉の境目(歯周ポケット)の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し歯肉の辺縁が炎症を起こして赤くなったり、腫れたりしますが痛みはほとんどの場合ありません。
さらに進行すると膿がでたり歯がグラグラしてきて、最後には歯を抜かなければならなくなってしまいます。この段階でやっと痛みに気づくことが多いのですが、ここまできてしまうと歯を残すこと自体が難しくなってしまいます。
口臭を指摘された・自分で気になる。
朝起きたら口の中がネバネバする。
歯みがき後に、毛先に血がついたり、すすいだ水に血が混じることがある。
こういった症状があるときは、歯周病が進行している可能性があるので、軽度のうちに治療を受けましょう。
お口の中にはおよそ400~700種類の細菌が住んでいます。
これらは普段あまり悪いことをしませんが、ブラッシングが充分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、歯の表面にくっつきます。
これを歯垢と言い、粘着性が強くうがいをした程度では落ちません。
この歯垢1mgの中には約10億個の細菌が住みついていると言われ、むし歯や歯周病をひき起こします。その中でも歯周病をひき起こす細菌が多く存在していると言われています。
この歯垢の中の細菌によって歯肉に炎症をひき起こし、やがては歯を支えている骨を溶かしていく病気のことで、結果的に歯を失う原因となります。
歯垢は取り除かなければ硬くなり、歯石と言われる物質に変化し歯の表面に強固に付着します。これはブラッシングだけでは取り除くことができません。この歯石の中や周囲に細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続けていきます。これが骨を溶かし、歯の動揺(ぐらつき)を悪化させることにより、噛んだ時の痛み、歯の脱落へと繋がります。
歯が原因の歯周病
むし歯をほっておくと歯周病になることもあります。これは専門的には根尖性歯周炎といいます。
特に危険なのが、穴が空いたまま放っておいたむし歯で、痛みがないのでいいや、と思っていると、取り返しがつかなくなってしまうケースです。
放置しすぎた根尖性歯周炎も、歯ぐきからくる歯周病同様に、最終的には抜かないといけなくなってしまいます。
次のことも歯周病を進行させる因子(リスクファクター)となります。
- 糖尿病
- 喫煙
- 歯ぎしり、くいしばり、かみしめ
- 不適合な冠や義歯
- 不規則な食習慣
- ストレス
- 全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症、ホルモン異常)
- 薬の長期服用
- 部分的に歯がない(歯がある方で噛むため負担が増加し、歯周病を部分的に進行する)
- 両親が若い時から入れ歯だった
- 口で呼吸することが多い
- 免疫抑制剤を飲んでいる、あるいは免疫低下の状態
このような方は歯周病になりやすいあるいは進行が速い傾向にあるため、歯科医師に相談することをお勧めします。
現在では歯周病は、予防でき治療も可能です。 大切なのは予防、診断、治療、そしてメンテナンスです。
近年、歯周治療は急速な進歩を遂げています。以前は「不治の病」とさえ言われていた歯周病も、現在では進行を阻止することが可能となり、健康をとりもどすことができるのです。
歯周病の原因は歯垢です。それをためない、増やさないことが基本です。そのためには、正しいブラッシングを毎日行うこと。また、一度罹患してしまった歯周病は自力で治すことはできません。専門家の意見を聞き、治療に早めに通っていただくことが大切です。
当院では、早期発見早期治療、定期メンテナンスで歯周病のケアを行なっております。
詳しい説明もいたしますので、いつでもお気軽にたずねてください。